●はんじもの
辞書によると、「判じ物(はんじもの)」とは・・・なぞかけの一種。文字・図画などに、ある意味を隠し、人に判断させて当てさせるもの、と書いてある。
昔ながらのお店や名前などにその名残が残っているようだ。
「白」と書いて“つくも”と読ませる。
つくもとは九十九のこと。伊勢物語より「「百年に一年たらぬつくも髪 我を恋ふらし面影に見ゆ」という歌から、つくもという植物を百歳までもう1年となったご老人の髪に見たたて、九十九=つくも。さらに、「百」という字から「一」を引くと九十九なので、「白」という字を当てた、ということらしいのです。
「月見丘」で、月見をするにはさえぎる山すらない所だったのか、“やまなし”(山無し)と読ませ、
「戦」は、戦いで亡くなった人が多かったのか、“しのやま”(死の山)など名前や地名の判じ物的な表現が非常に多いのです。
江戸時代より続く老舗の手ぬぐい屋さんで売られているお手拭にも判じ物がよく見られます。特に歌舞伎の方たちが使う手拭は粋で洒落た判じ物があります。銀座大野屋さんの手拭より、、、
瓢箪(ひょうたん)が六つ見えますか? 六つのひょうたん、、、で「六瓢=むびょう=無病」という縁起物の手拭です。
では、次のは?
ヒントは、斧と琴柱と菊花の図柄を三代目尾上菊五郎が考案したものだそうです。分かるかな???
今日も近所のお蕎麦屋さんで、いつもの大名蕎麦(←こればっかり食べる)を平らげてきました。そのお蕎麦屋さんの入り口には、、、
~外観~
いや~今日はいい天気でしたね。
~店口~
判じ物の中でも有名な、「春夏冬中」
ヒント:この看板が出ていないとお店には入れません。
さらに、店内に「は
「一斗二升五合」と書かれた張り紙が、、
ヒント:五升の倍が一斗、一升マスが二つで二升、五合は一升の半分ってことでっせ。
保護者様世代くらいまでならまだ分かるものばかりでしょうが、今の子供達にとっては???となるのでしょう。日本の粋はまだまだ生きておりますよ~。こういう風習はなくならないで欲しいものです。
みなさんも身近で見つけた判じ物がありましたら教えてね。
※昔のお米を計るときの単位を記します。
一合 約150g=約180CC 日本酒などは今でも使います
一升 約1.5㎏=1.8ℓ 昔のお醤油は一升ビンだったのを覚えてます
一斗 約15㎏=18ℓ 灯油とかを入れるあの赤いポリタンクなんかその名残
一俵 60㎏ 今は30キロ米袋が一俵と呼ばれることもあります
一石 約150㎏=180ℓ 大名の石高を表す単位として習いましたね
答え 尾上菊五郎のお手拭・・・斧は「よき」とも読み、琴柱を「こと」、菊花を「きく」と読ませて、「良い話を聞く」という洒落。歌舞伎役者らしいですね。
春夏冬中・・・秋がない、ので商い中。ただいま営業中の意味。
一斗二升五合・・・五升が倍、マスが2つ、一升の半分で、しょうばい、ますます、はんじょう。商売益々繁盛!でした。
by N-susan
| 2009-11-16 00:04
| よけいなこと